西暦 | 年齢 | ルイス・キャロルに関連した出来事 | 英国史・世界史上の出来事 | 日本史上の出来事 |
---|---|---|---|---|
1832 | 0 | 1月27日、チェシャ州ダーズベリで英国国教会の牧師である父チャールズ・ドジスンと母フランシス・ジェーン・ラトウィッジの長男として生まれる(11人兄弟の3番目)。父の名前チャールズと母方の姓ラトウィッジをとってチャールズ・ラトウィッジと命名される。 | 天保3:鼠小僧次郎吉刑死。 | |
1833 | 1 | J. ブラームス生まれる。 | ||
1834 | 2 | E. A. ポオ「黒猫」発表。 | ||
1835 | 3 | |||
1836 | 4 | |||
1837 | 5 | ヴィクトリア女王即位
。 ダゲール、ダゲレオタイプ写真発明。 | 天保8:大塩平八郎の乱。 | |
1838 | 6 | |||
1839 | 7 | 天保10:三遊亭円朝生まれる。 | ||
1840 | 8 | アヘン戦争勃発(〜1842)。 P. I. チャイコフスキー生まれる。 | ||
1841 | 9 | E. A. ポオ「モルグ街の殺人事件」発表。 | 天保12:天保の改革始まる。 | |
1842 | 10 | 天保13:七代目市川團十郎、江戸十里四方所払い。 | ||
1843 | 11 | 父の転勤によりクロフトの牧師館に引越す。 | ||
1844 | 12 | リッチモンド・スクール入学(それまでは家庭教育のみ)。 | ||
1845 | 13 | 家庭内回覧誌『有用有益なる詩(Useful and Instructive Poetry)』発行。 | ||
1846 | 14 | ラグビー校に入学。 | E. リア『ナンセンスの絵本』出版。 | |
1847 | 15 | T. A. エジソン生まれる。 | ||
1848 | 16 | ラファエル前派結成。 | ||
1849 | 17 | E. A. ポオ没。 | ||
1850 | 18 | 家庭内回覧誌『牧師館雑誌(Rectory Magazine)』、『牧師館の雨傘(Rectory Umbrella: 1850-1853)』発行。 | 嘉永3:高野長英自決。 12月国定忠治刑死(太陽暦では1851年初)。 | |
1851 | 19 | オクスフォード大学クライスト・チャーチ・カレッジに入学。入学の2日後に母親が死去。 | ロンドンにて第一回万国博覧会が開かれる。 | |
1852 | 20 | 特別研究生に推薦される。 5月4日ギリシャ語学者ヘンリー・ジョージ・リデルの娘としてアリス・プレザンス・リデルが生まれる。 | ||
1853 | 21 | 家庭内回覧誌『ごったまぜ(Mischmasch:1853-1862)』発行。 | クリミア戦争(〜1856)。 | 嘉永6:浦賀にペリー来航 『与話情浮名横櫛(切られ与三郎)』初演。 |
1854 | 22 | 最優秀の成績で卒業。特別研究生として大学に残る(数学講師兼任)。12月に2科目主席で文学士号(Bachelor of Arts)取得。 | O. ワイルド生まれる。 | 嘉永7/安政元:八代目市川團十郎、自殺。 |
1855 | 23 | 図書館司書補と数学の個人教師(Tutor)の業務を開始。 ヘンリー・ジョージ・リデル、クライスト・チャーチの学寮長として赴任。 学寮官に任命され、修士(Master of Arts)待遇となる。「オドロキモモノキ式写真機(Photography Extraordinary)」をComic Times誌に発表。 | 安政2:江戸で大地震。 | |
1856 | 24 | Comic Times誌主幹エドマンド・イェイツの勧めでペンネームをルイス・キャロルとする。 カメラ一式を購入。 アリス・リデルと出会う。 The Train誌にパロディ物語Novelty and Romancementを発表。 | ||
1857 | 25 | セポイの反乱。 C. ボードレール『悪の華』出版。 | ||
1858 | 26 | Illustrated London News 8月18日号に「オクスフォードの数学教師」とのペンネームで、「一日の始まり」についての投書が掲載される。 | ||
1859 | 27 | ジョージ・マクドナルドと知り合う。 | C. ダーウィン『種の起源』出版。 | 安政6:橋本左内、吉田松陰ら刑死。 |
1860 | 28 | ダーウィンの進化論についてT. H. ハクスリー(擁護派)とS. ウィルバーフォース司教(反対派)との公開討論がオクスフォードで開催される。 G. マーラー生まれる。 | 安政7:幕府遣米使節(含咸臨丸)渡米。 桜田門外の変。 『三人吉三廓初買』初演。 初代中村鴈治郎生まれる。 | |
1861 | 29 | 英国国教会執事に任命される。但し司祭にはなっていない。 | アメリカ南北戦争(〜1865年)。 | |
1862 | 30 | 7月4日、リデル家の三姉妹、同僚のダックワースと川遊びをしている時にアリス・リデルを主人公とした即興の「お話」を三姉妹に聞かせる。アリスの願いでこの話を本にすると約束。6ヶ月後に『地下の国のアリス』と題された手作りの本をアリス・リデルにプレゼントした。これが『不思議の国のアリス』の原型となる。 | 第二回ロンドン万博開催。 | 文久2:皇女和宮降嫁。生麦事件。 幕府使節団渡欧(使節団の中には福沢諭吉もいた)。5月1日、第二回ロンドン万博の開会式に出席。 『青砥稿花紅彩画(白浪五人男)』初演。 森鴎外生まれる。 |
1863 | 31 | テニエルを紹介してもらい、『地下の国のアリス』の出版がマクミラン社との間に決まる(後に『不思議の国のアリス』として出版されることとなる)。 | アメリカ(北部)奴隷解放宣言。 | 文久3:薩英戦争 |
1864 | 32 | 女優エレン・テリーに紹介される。 | R. シュトラウス生まれる。 | 文久4/元治元:馬関戦争。蛤御門の変。第一次長州征伐。 |
1865 | 33 | 『不思議の国のアリス』出版。初版は6月終わりまでに出来上がっていたと考えられるが印刷をテニエルが気に入らなかったため廃棄。正式に発売されたのは11月までに発行された第2版であった(第2版の扉ページでは発行年を1866年としている――「『不思議の国のアリス』初版騒動」参照) パンフレット「分子分党力学(Dynamics of Parti-cle)」を出す。 | リンカーン暗殺。 | 元治2/慶応元:第二次長州征伐(〜1866)。 |
1866 | 34 | 論文『行列式の凝縮(Condensation of Determinations)』発表。 | ||
1867 | 35 | 『不思議の国のアリス』第3, 4版発行。 『鏡の国のアリス』に着手。 友人ヘンリー・パリン・リドンとロシア旅行。帰途、パリ万博に立ち寄る。 雑誌Aunt Judy's Magazineに短篇「ブルーノの復讐」を発表。これが後の『シルヴィーとブルーノ』の原型となる。 | カナダ連邦成立。 | 慶応3:大政奉還、王政復古の大号令。坂本龍馬暗殺。 夏目漱石生まれる。 幕府(徳川昭武)と薩摩藩、佐賀藩の使節がそれぞれパリ万博に参加(幕府使節の一員として渋沢栄一も参加)。 |
1868 | 36 | 『不思議の国のアリス』第5, 6版発行。 父親が死去。姉妹はギルフォードへ引越す。 『鏡の国のアリス』第1章をマクミラン社へ送る。 アリス・レイクスと出会う。 | 慶応4/明治元:鳥羽・伏見の戦い。江戸城無血開城。 | |
1869 | 37 | 『幻想魔景(Phantasmagoria)』出版。 『不思議の国のアリス』ドイツ語訳・フランス語訳出版。 | スエズ運河開通。 オールコット『若草物語』出版。 | 明治2:函館戦争。土方歳三戦死、榎本武揚、大鳥圭介ら降伏。 |
1870 | 38 | C. ディケンズ没。 | ||
1871 | 39 | 『鏡の国のアリス』出版。本の扉ページでは発行年を1872年としている | G. ヴェルディ『アイーダ』初演。 | 明治4:岩倉使節団渡欧。 |
1872 | 40 | 風刺文書「クライスト・チャーチの鐘楼(The New Belfry of Christ Church, Oxford)」を匿名で発表。 | 明治5:学制公布。 | |
1873 | 41 | 『シルヴィーとブルーノ』を書き始める。学内風刺文書『三つのTの夢(The Vision of the Three T's)』を匿名で発表。 | 明治6:太陽暦採用。 徴兵令、地租改正。 | |
1874 | 42 | 「スナーク狩り」を書き始める。 | G. K. チェスタトン生まれる。 | 明治7:佐賀の乱。江藤新平刑死。 |
1875 | 43 | Pall Mall Gazette誌に生体解剖に反対した手紙Vivisection as a Sign of the Timesを投稿。その後Fortnightly Review誌に論文Some Popular Fallacies about Vivisectionを発表。 ガートルード・チャタウェイと知り合う。 | ||
1876 | 44 | 『スナーク狩り』出版。小冊子An Easter Greeting to Every Child Who Loves Alice作成。 | R. ワーグナー『ニーベルングの指環』バイロイトにて全曲初演。 M. トゥエイン『トム・ソーヤーの冒険』出版。 | 明治9:長谷川天渓生まれる。 |
1877 | 45 | 『アリス』を舞台化するための作曲をアーサー・サリヴァンに依頼。最終的にはこの依頼は断られる。 | ヴィクトリア女王、インド女帝に推戴される。 エジソン、シリンダー式蓄音機を発明。 | 明治10:西南戦争。西郷隆盛自決。 |
1878 | 46 | 『鏡の国のアリス』第2版発行。 | 明治11:紀尾井坂で大久保利通が暗殺される。 初代桂春團治生まれる。 | |
1879 | 47 | Vanity Fair誌に言語遊戯「ダブレット」を発表。 ガートルード・トムスン(『子供部屋のアリス』の表紙を描いた女流画家)と知り合い、生涯の友人となる。 「ユークリッドと現代の対抗者たち」発表。 | ||
1880 | 48 | 写真をやめる。 9月15日アリス・プレザンス・リデルがレジナルド・ハーグリーヴズと結婚。 | 第一次ボーア戦争 | |
1881 | 49 | 数学の講師を辞任。個人教授(Tutor)は継続。 | ||
1882 | 50 | クライスト・チャーチの教授社交室主任に選ばれる。 言語遊戯「ミッシュマッシュ」を発表。 | J. ジョイス、V. ウルフ、A. A. ミルン生まれる。 | 明治15:鈴木三重吉生まれる。 |
1883 | 51 | 詩集Rhyme? and Reason?出版。 心霊研究協会に入会。 | R. ワーグナー没。 | |
1884 | 52 | 明治17:楠山正雄生まれる。 | ||
1885 | 53 | 『もつれっ話』出版。 アリス・ハーグリーヴズから『地下の国のアリス』手書き本を借り受け、ファクシミリ(複製)版用の版下を撮影。 | ||
1886 | 54 | 手書き本の『地下の国のアリス』のファクシミリ(複製)版を出版。出版された本では、原本の最終ページにあるアリスの写真は「The End」という言葉を書いた紙で覆い隠された。 『不思議の国のアリス』第7版発行。 オペレッタ『不思議の国のアリス』上演。 | F. リスト没。 | |
1887 | 55 | 前年に上映されたオペレッタの劇評Alice on StageをTheare誌に発表。 アイザ・ボウマンと知り合う。 『ルイス・キャロルの論理ゲームThe Game of Logic』出版。 『鏡の国のアリス』第3版発行。 | シャーロック・ホームズの第1作『緋色の習作』(A Study in Scarlet)が発表される。 | |
1888 | 56 | オペレッタ『不思議の国のアリス』再演(主演:アイザ・ボウマン)。 匿名で『記憶術(Memoria Technica)』出版。本名でCuriosa Mathematica発表。 | ロンドンで娼婦を狙った連続猟奇殺人(切り裂きジャック事件)。 | 明治21:菊池寛生まれる。 |
1889 | 57 | 『シルヴィーとブルーノ』出版。 『子供部屋のアリス(Nursery 'Alice')』出版。但し紙の色が気に入らないということで回収。 | 明治22:大日本帝国憲法発布。 | |
1890 | 58 | 『子供部屋のアリス(Nursery 'Alice')』第2版出版。正式に発売された最初の版となる。 | アガサ・クリスティ生まれる。 | 明治23:五代目古今亭志ん生が生まれる。 |
1891 | 59 | ヘンリー・ジョージ・リデルが学寮長を辞任。 『不思議の国のアリス』第8版発行。 『子供部屋のアリス』初版未発売の6,000部をPeople's Editionとして値下げ発売。 | ||
1892 | 60 | 教授社交室の主任を辞任。 論理学の小冊子Challenge to Logicians出版。 | A. テニスン没。 | 明治25:西条八十、芥川龍之介、八代目桂文楽生まれる。 (きんさん、ぎんさん生まれる) |
1893 | 61 | 『シルヴィーとブルーノ完結編』出版。本名でCuriosa Mathematica II(別名『枕頭問題集(Pillow Problems)』)発表。 | D. L. セイヤーズ生まれる。 O.ワイルド『サロメ』出版(フランス語)。 P. I. チャイコフスキー没。 | |
1894 | 62 | 小冊子「亀がアキレスに言ったこと」を発表。 | O.ワイルド『サロメ』出版(英語)。 | 明治27:日清戦争。 江戸川乱歩生まれる。 |
1895 | 63 | 地獄についての宗教的疑義を表明したEternal Punishment発表。 | リュミエール兄弟、パリで世界初の映画有料一般公開。 O. ワイルド、同性愛の罪で有罪判決。 | |
1896 | 64 | 値段を下げて『子供部屋のアリス(Nursery 'Alice')』を再発売(値段の表示の部分を上から印刷しただけでもとの版は第2版)。 Symbolic Logic Part 1出版。 | A. ブルックナー没。 | |
1897 | 65 | 子供だけの礼拝で説教。 『不思議の国のアリス』第9版、『鏡の国のアリス』第4版発行。キャロル生前の最後の改版となる。 | J. ブラームス没。 | |
1898 | 1月14日、66歳の誕生日を目前にインフルエンザより肺炎を併発し、死去。 生前より出版予定であったThree Sunsets and Other Poemsが、死後出版される。 | C. S. ルイスが生まれる。 | ||
1899 | 明治32:雑誌『少年世界』に『鏡の国のアリス』の翻案「鏡世界」連載。日本で最初の「アリス」の紹介となる。 | |||
1901 | ヴィクトリア女王崩御、王位はエドワード7世に。 | |||
1914 | 2月25日サー・ジョン・テニエル没。 | |||
1928 | 4月3日『地下の国のアリス』手書き本がサザビーでオークションに掛けられる。 | |||
1932 | ルイス・キャロル生誕百年記念式典がコロンビア大学で開催され、アリス・ハーグリーヴズが招待され渡米、名誉博士号を授与される。 | |||
1933 | パラマウント映画『不思議の國のアリス』封切り。 | |||
1934 | 11月15日アリス・ハーグリーヴズ(旧姓リデル)没。 | パラマウント映画『不思議の國のアリス』日本公開。 | ||
1951 | ウォルト・ディズニーの映画『不思議の国のアリス』封切り。 | |||
2001 | 6月6日アリス・ハーグリーヴズ(旧姓リデル)のコレクションがサザビーでオークションに掛けられる。 |