Lewis Carroll: Q&A Board
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タイトル 『不思議の国』テクストの異同について
投稿日: 2003/12/28(Sun) 11:07
投稿者書生 < >

現在、私は『不思議の国』初版、2版と、それ以降の版、とりわけ最終形(9版)の間の細かな違いについて関心を持っている、というか調べる必要に迫られているんですが……その異同を逐一とりあげてリストにしたような研究なり出版物というのはあるんでしようか?
このサイトの中でも解説しておられる3章ネズミの尾話の詩形とか、can'tをca'n'tと表記するようになったとかの目を引く部分については、今さら私なんかの言い足す事柄もないと思うんですが、どうも、もっと小さな違いが気になるんですね。
例えば、初版でセミコロン(;)だったのをコロン(:)に変えたり、ピリオドにしたりという部分が散見されるんですが。
こういう細部については「10章のロブスター、フクロウとヒョウの詩を除き、初版と最終形の差はマイナー・チェンジである」ということで切り捨てられて来たような気がします。実際、それほどマニアックでない読者なら、そんなのどうでもいいだろうと感じるかも知れませんが、英文本来のリズムはどうなのかとか、それを翻訳に移すさいはどういう文体をとるべきか、みたいなことを考える人にとっては、無視できない問題かと思います。

せめて最終的な文章がどういう形になっているのか、くらいは正確なところを知りたいと誰しも考えるはずなんですが、本当に信用の置けるテクストが手に入るかとなると、これまた微妙で……
具体例をあげると、「コウモリはネズミを食べるか?」という部分、
“Do bats eat cats?”〔,〕 for,you see,
カギかっこの中のカンマは、ロジャー・グリーン編集のオックスフォード版ペーパーバックにはありますが、ガードナーの『決定版 註釈アリス』にはありません(どちらも最終形の9版をもとにしたテクストとは思うんですが)。
3章コーカス・レースの説明場面、
(And,as you might like to try the thing yourself,some winter-day,I will tell you how the Dodo managed it.)
winter-dayのあと、グリーン版ではピリオドになってます。ガードナー版はカンマですね。
“One,two,three,and away!”のあとにも、グリーン版ではカンマがありますが、ガードナー版にはない。
ロジャー・グリーンやガードナーが信用できないんじゃ、いったい誰を信用したらいいのか(笑)
まぁ厳密に言えば二次的なテクストというのは、すべて当てにならないわけで。そこで、初版復刻や最終版を所蔵しておられる木下さんに正確なところをうかがおうと思った次第です。


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